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2017/08/23 09:07
ダイヤモンドが散りばめられたような菱形の幾何学模様が美しい手織りもの
メキシコ、チアパス州のサン・アンドレス・ララインサール(San Andrés Larráinzar)の織物です。
腰帯と柱の間に糸を張って織る、伝統的な腰織りによって手織りされています。
マヤ末裔の民族の方々が織る衣装(ウィピル)などの織物のほとんどが、この原始的な方法で織られています。
縫いとり織りという手の込んだ手法で、柄が立体的に見えるように織られています。
※訂正:以前「浮織り」と表示しておりましたが「縫いとり織り」とのこと
実際、村の方々が着ている衣装はより緻密で複雑なデザイン。
対角線状にドットの入った小さなダイアモンド柄のパターンが入る緻密なデザインです。
A TEXTILE GUIDE TO THE HIGHLANDS OF CHIAPAS / Asociacion Cultural Na Balom A.C. より
1970年代には少なくとも3つのタイプのセレモニー用のウィピルと、
9つのタイプの普段着用のウィピルがありましたが、
現在ではセレモニー用の織り手さんは年配の方が数名いる程度で、
普段着用ウィピルは袖と首周りに長方形の織柄をつくる同じレイアウトで、3つのタイプが残っているだけだそう。
とはいえ、祖母から母、母から娘へと、この織物は代々受け継がれ続けています。
ララインサールのこの衣装の伝統的な織りの技術は、今ではこの村の貴重な収入源でもあります。
先住民族、農民が多く暮らすチアパス州は、メキシコ国内でも貧困地域。
バスでの移動中、村人が道路を封鎖し、通行料を要求するというデモにも遭遇しました…
(しかし一人10ペソ=約65円 というなんとも良心的な料金…)
観光客の多いサンクリストバル・デル・ラカスで、村の女性たちはこの織物を用いた商品を売っています。
そのクオリティ、柄の美しさ、色合わせのハイセンスさに、初めて出会ったとき、心奪われました。
今回、買い付け旅で仕入れてきたララインサールの商品をちらっとご紹介。
♢♦おしゃれなインテリアに…クッションカバー♦♢
♢♦コスメにぴったり…ポーチ♦♢
♢♦美しい…ブラウスやワンピース♦♢
胸元と袖に伝統の織り柄。ふんわりガーゼ素材のチュニックブラウスです。
ブラウスは既に販売中ですが、9月初旬にクッションカバーとポーチも一部オンラインショップにアップ予定です。

【開催日時】
9 (土) Open 11:00 - Close 18:00
10 (日) Open 12:00 - Close 18:00
11 (月) Open 12:00 - Close 17:00
Gallery Stella (ギャラリー ステラ)
東京都杉並区西荻北3-13-11-1F
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written by
世界の布と雑貨のお店
&JOURNEY 店主 : 未希
andjourney.com
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