2018/08/08 05:00
ゆるかわいい動物いっぱいの刺繍の民族衣装(ウィピル)
8月、当初の予定では今頃はグアテマラで民族衣装リサーチと布探しをしているはずでした・・・が、
米VISAの関係でサンフランシスコに留まらなければならず、チケットもツアーもキャンセル(泣)
せめて心だけはグアテマラに行こうと、前回の買い付け旅の記録でまだご紹介していなかった
とっておきの体験をご紹介します。
グアテマラ、サン・アンドレス・セクル(San Andrés Xecul)
この土地の民族衣装の上衣(ウィピル)は、なんとも可愛い動物柄!
グアテマラの民族衣装の中でも一際キュートで異彩を放つ、乙女心わしづかみの手刺繍です。
グアテマラの通貨の呼称にもなっている中米を象徴する鳥ケツァールをはじめ、
ピューマやウサギ、孔雀やヤギなど…様々な動物がびっしり。
今回はどうしても刺繍の刺し手さんに会ってみたい!と、ガイドさんとともに訪れました。か、可愛い〜!!!
(※作り手さんのお宅に行くにはガイドさんが必須です)
丘を登り、たどり着いた一軒の小さなおうち。
さっそく広げられた制作途中の刺繍に目を奪われました。
大きな布地をピンと張ったテーブルのようなフレーム。
まずこの規模の刺繍枠を見たのも初めてですよ・・・かなりの大作!
ちょっと体験させてもらいましたが下書きに沿って針を下から上に指すのは感覚がつかめず難しかったです。
もちろんお母さんはサクサクと慣れた手付きで迷いのない針さばき。さすがの職人技!
それでも一匹の動物を完成させるのには1日がかり、
一着の完成までには8ヶ月ほどかかるそうです…途方もない。
下絵もすでに素敵。なんとも絶妙なバランスで単純化されたゆる可愛い動物たち。
最終的にはウィピルになるため中心部に首が通るようサークル状に描かれています。
こんなに可愛い衣装ですが、やはり時間と手間、そしてお値段もかなりかかるため、
今では着用している人はこの土地でもほとんど見かけず、冠婚葬祭の時にのみ着用するようです。
現在、手刺繍でこのウィピルをつくる作り手さんも、この街に3人しかいないとか。
上の青・紫を基調にした色合いのものはお葬式用。
カラフルな方がお祝いごと用だそうです。
私も着させてもらいました。
袖を通すと、その刺繍の緻密さと厚みを感じられてさらに感動…。
こんな可愛い衣装は初めてでちょっと照れます。(笑)
どうしてこんなにたくさんの動物柄なの?と尋ねると…
「この街の教会を建てるときに動物たちが手を貸してくれたから…」
という伝説があるそうで、そのストーリーにもさらにキュン♡
こちらがその教会。教会も負けず劣らずなんともメルヘン。可愛すぎる。
サン・アンドレス・セクル(San Andrés Xecul)ではガイドさんと一緒に
織物工房や染色工房も訪れることができます。
その様子は以前、Webマガジン箱庭さんの中での記事にてご紹介しています。
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ガイドさんを頼むには、教会のある広場にある観光案内所を訪ねてくださいね。
こちらも教会と同じ黄色い可愛いペイントが目印。
観光案内所の2階のカフェもゆったりできる素敵な雰囲気でした。
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